■肛門の手入れ
肛門の周囲には排便の残りや、寄生虫卵が排便とともに排出されて付着している事が多いので常に清潔に保つことが大切です。
肛門周囲腺、肛門嚢導管などの器官の働きが正常で、便の形状が普通であれば 排便によって肛門の周囲が極端に汚れる事は稀ですが、軟便、又は下痢をした場合は肛門の周囲に排便の残りが付いたり坐った時にゴミや泥が加わって汚れが増してしまいます。
肛門まわりの汚れは、微温湯か良質の石鹸、刺激の少ない石鹸などで洗いすぐにドライヤーで乾かしましょう。
■肛門嚢
肛門嚢とは肛門に対し5時と7時の外腹側に位置している直径約1cmの一対の嚢でそれぞれ細い導管をもち導管は肛門皮腺の部位に開口しています。
内容物は嚢壁に発達した脂腺アポリックリン大汗腺の分泌物で粘調の強い泥状のものから水状の物まであります。
通常は排便の際に肛門嚢の分泌物も排出されると考えられていますが、仮りに分泌物をそのままにしておくと細菌が感染し、悪臭のある膿に代わり充満します。
これは肛門嚢炎、肛門嚢腫を引き起こす原因ともなるので注意しましょう。
肛門嚢に分泌液が大量にたまった時の犬の行動として、肛門部を地面にこすりつける他、会陰部をなめる、尻尾の動きが異状になるなどがあげられます。
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肛門嚢の絞り方
尾を握り強く背の方へ押し上げ肛門を突き出させる
手の指で5時と7時の部分をできるだけ穏やかに圧する。
シャンプーの時を利用して定期的に行いましょう。
■肛門まわりの被毛の手入れ
肛門まわりの被毛は肛門を塞ぐように伸びる傾向が有ります。
尾を片手で持ち上げ、犬が動かないように保定し、クリッパーやボブハサミでカットします。
肛門のまわり、尾の下側の被毛を短く切ります。
長毛犬種は尾の下や肛門のまわりの被毛を短くし汚れの予防に努めましょう。
肛門まわりの被毛の処理にハサミを用いる時は犬を傷つけない為に刃先を犬に向けないようにしましょう。
排便後、特に軟便、下痢の時は観察し、汚れていたら速やかにおとしてあげましょう。
肛門嚢炎、肛門嚢腫の予防のために定期的に肛門嚢をしぼりましょう。
肛門嚢はできるだけ穏やかにしぼりましょう。強すぎると嚢を破る原因となります。
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